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原題:頤和園
製作年:2006年
製作国:中国/フランス
監督:ロウ・イエ
出演:ハオ・レイ、グオ・シャオドン、フー・リン、
チャン・シャンミン、ツアン・メイホイツ



_________________________

中華映画はここのところご無沙汰だったのだが、
先日この監督の『ふたりの人魚』を観た。
本気で物語を描くことからは、少し距離を置いている感じだったが、
作品性があったので興味が湧き、本作を観てみようと思った。

天安門事件の渦中に大学生時代を過ごした恋人同士を描いているのだが、
当のふたり、若さとエネルギーを、
民主化に向けさほど注ぎ込んだクチでもない。
ただがむしゃらに何かに向かおうとする情熱だけは持ち合わせており、
そこで共鳴し合って結ばれただけ。時代に巻き込まれたのである。
政情に不満や関心の薄い時代であれば、
何か別の表現に向かう同志であったに違いないのだ。

たくさんの若さや才能を無駄にしてしまうのが、
政情不安やその先にある戦争の怖さ。
日本の安保闘争も然りだが、理想実現への行動が挫かれた後には、
”シラケの時代”が待っている。

天安門事件の混乱の中、男と別れた主人公の女は、
次々に別の男と関係を結ぶようになる。
思想を深めることが無駄だと「わかってしまった」以上、
最も手っ取り早いやり方で、フィジカルに自分を伝えようとすることだけが、
彼女の情熱の向かう先なのだ。
そうして「愛される」ことについては未成熟なまま齢を重ねた彼女は、
いつも心の拠り所であった...つまり知らず知らずのうちに
心の中で理想化していた...男と再会し、
ふたりが同じように、砂を噛むような日々を送ってきたことを
思い知るのである。

「目的なく孤独に生きる」とは、劇中のセリフだが、
本作の狙いは、登場人物と同世代の人々の心にぽっかりと空いた
空虚な穴を、丹念に描くことにあったようだ。
観ることで浄化された中国人もいるだろう。
またある程度の普遍性も持ち合わせており、
日本人の私にも共感できる場面が、たくさんあった。

それにしても、中国の近現代を描いた映画は、単純に興味深い。
ウォン・カーウァイが90年代の香港を、
スタイリッシュな映像に刻み込んだのには感動したが、
それ以前のものとなると、レスリー・チャンが出演している
80年代の娯楽映画ぐらいしか観たことがないのだ。
ブルース・リーやジャッキー・チェンのアクション映画には
いまのところ興味ないし...。
本作で描かれた、中国学生寮の世界は初めて目にするし、
「ヤリマンはいるのね、やっぱり」と思ったりもして、
すべてが新鮮に見えた。
『ふたりの人魚』では、「河」を舞台に現代の若者の生活を
カッコ良く切り取っていたし、この監督の新作が、今後も楽しみ。

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