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映画はエンターテインメントでありつつも、アートフォームであって欲しいと願っています。    同じような気持ちで映画を観ているひとの慰みになれば幸いです★
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原題:Angel
製作年:2007年
製作国:イギリス/フランス/ベルギー
監督:フランソワ・オゾン
出演:ロモーラ・ガライ、サム・ニール、ルーシー・ラッセル、
シャーロット・ランプリング、マイケル・ファスビンダー



___________________________________

『焼け石に水』以降のオゾン監督作品は、だいたい観ているのだが
(あ、『リッキー』はまだ観てないけど)、
作品によって、鑑賞後に釈然としない思いが残ることが、よくあった。
それが何なのか、明確に答えられなかったのだが、
この作品を観て、わかったことがある。
フランソワ・オゾンは”ドS”なのである。

友人に薦められて原作の小説を読んだというオゾン監督は、
主人公のエンジェルに惚れこんだらしい。
しかし映画内でのエンジェルの描き方といったら、まるで容赦がない。
その魅力より、欠点や欺瞞を暴き出すことに重点を置いている印象すら、
与えるほどなのだ。

人や事象に魅了されたとき、あなたの心は、
その表側だけでなく、裏側まで知ろうという動きを見せるだろうか。
僕はそう願うタイプだ。
これは「できるだけ真理を探究したい」という生き方に基づいた
欲求の発露であり、自分自身に矛盾を感じることは、ない。
より深く知ることで、さらに魅了される場合もあれば、
幻滅を抱く場合もあるだろう。
しかし、自分にとって都合の好い思い込みだけを
積み重ねていくような現象認識には、価値がないと感じる。
オゾン監督もきっと、同じはずである。

ではなぜ、彼と僕との感覚に断絶が生じるのであろうか。

恐らく、動機が違うのである。

独占欲の強さか、それとも保身の表れか。
僕は恐らく後者だ。
曖昧なものに価値を置くことで、自分を傷つけたくない、
自分を貶めたくないという、どこか消極的な発想なのである。

しかし積極的だからといって、よいことばかりとは限らない。
自身の欲求を満たすがために、
事象の核心にズカズカと入り込んでいく行為はエゴイスティックで、
慎みに欠けやしまいか。
いかにも個人主義の欧米人らしい発想だし、植民地主義的だとすら感じる。
僕がオゾン監督に憶える不快感とエキゾチズムの源泉はここにあるのだと、
今回思い当たった次第だ。

しかし映画監督として、やはり無視できない力量を持った
人物であることだけは確かだ。
ストーリーテリングの巧みさ、絵作りの素晴らしさ、
細部へのこだわり、そして魅力的な俳優を巻き込んでいく求心力……。
本作も現代映画に求めたい及第点を、軽く超えてくる。
透徹すぎる視点にうんざりさせられることも多々あるが、
今後も彼の作品に、注目してしまうんだろうなぁ。

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