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原題:Vicky Christina Barcelona
製作年:2008年
製作国:アメリカ/スペイン
監督:ウディ・アレン
出演:スカーレット・ヨハンセン、ハビエル・ハルデム、ペネロペ・クルス、
レベッカ・ホール



________________________

70代にして毎年1本のペースで作品を撮り続けている精力家、ウディ・アレン。
俳優としても確かな業績がある人で、『カジノ・ロワイヤル』での
徹底したコメディアンぶりなんか、本当に素晴らしい限り。

しかし90年代の『世界中がアイ・ラブ・ユー』など、
自作の中心に躍り出て、
老醜を曝しながら愛を囁いたりする姿には、かなり辟易とさせられていた。
もともと「冴えない男」を絵に描いたようなルックスなうえに、
いかがわしいスキャンダルを起こしたりもする人だし……。
才気がほとばしっているはずの脚本でさえ、
老いた本人の口から聞くと、
「これはすでに型にはまった、時代錯誤のユーモア感覚なのでは?」
と懐疑的になってしまう。

人気俳優たちを贅沢に配し、アレン自身は監督に徹した本作は、
いまのところ日本での最新作にも当たるので、
独特の作風が果たして、2010年の現在でも古びていないのか、
おおいに興味がそそられるところだった。
しかし鑑賞後の感想は、「面白かった」のひとこと。
日本向けの宣材やパッケージには、
いかにも「おしゃれな恋愛映画」のような体裁が整えられていたが、
ニューヨークで生まれ育った彼一流の、
都会的でシニカルな視点は、まだまだ衰えていない。

映画全体は、ニューヨーカー、というかアメリカ人の視点で潔く展開する。
ヴァカンスで開放的になった女子大生がスペインでちょっとした騒動を巻き起こし、
ちっとも懲りずに帰国するコメディであり、
ちょっと植民地主義的でエゴイスティックな雰囲気も漂うが、
近年はスペイン人の手による濃厚なスペイン映画も一般的になっているので、
観る方は「こういうのもありか」と、冷静でいられる。
物質や倫理に寄りかかりつつ、中途半端な抵抗を試みるアメリカ人と、
本能と感覚重視で、常軌を逸しがちなスペイン人を誇張して描き、
そのどちらにも加担しないことで、筋を通そうとしたようだ。

また、キャラクターの描写をナレーションで
手短に済ませる手法が印象に残った。
ちょっと安易にも感じられるが、
アレンの手にかかると、手抜きというより
無駄を削ぎ落とした演出に見えるから不思議。
今回のように旬な俳優を素材として使い切り、
粋で軽くて独特な作品を、まだまだ世に送り出してほしい。

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