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30代の編集者/ライター。ゲイ。映画、音楽大好きですが、仕事では書く機会がなく...。ので、こちらでは趣味全開にしちゃいます。
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映画はエンターテインメントでありつつも、アートフォームであって欲しいと願っています。    同じような気持ちで映画を観ているひとの慰みになれば幸いです★
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原題:Margaret's Museum
製作年:1995年
製作国:イギリス/カナダ
監督:モート・ランセン
出演:ヘレナ・ボナム・カーター、クライヴ・ラッセル、
ケイト・ネリガン、クレイグ・オレジニク、ケネス・ウェルシュ



___________________________

ティム・バートンと結婚する前のヘレナ・ボナム・カーターが、大好き。
本作も、だいぶ前から見ようとは思っていたのだが、
タイトルやパッケージに記されたあらすじを見て、敬遠していた。
B級ぽい匂いがぷんぷんしていたのだ。

 ~以下 パッケージに記されたあらすじの抜粋~

 『脳髄を凍らせる、驚愕のエロティック・サイコ・サスペンス!』
 ある事情で男を拒み続けてきたヒロイン、マーガレット
 (中略)
 彼女はニールとのセックスに溺れる愛欲の女に
 (中略)
 早過ぎるニールの死によって情念のオンナと化したマーガレットは、
 彼の遺体からその男根を切断して...

ホント嘘ばっかり。
本来のあらすじから大きくかけ離れている部分を抜粋したのだが、
マーガレットには、「ある事情」というほど大それたものは、ない。
また描かれているのは新婚夫婦の純粋な生活で、
濡れ場というほどの濡れ場はワンシーンだけ。
最後に、マーガレットが切断したのはニールの男根では、ない。

このビデオを販売しているのはマクザムという会社だが
(現在も続いている会社ですぞ)、
映画ファンをなめているんじゃないかと思う。
陳腐な捏造に騙されて、作品を手に取るバカがいるとでも思っているのかしらん。
嘘をついた方が売れ行きは伸びる、と考えているところが浅はか過ぎて、
思わず冷笑してしまう。

この映画は、エロティック・サイコ・サスペンスでは決してない。
人権を軽んじられながらも家族を愛し、
必死に生き続けようとした人間の姿を描いた、炭鉱哀史だ。
舞台となるカナダ・ノバスコシア州の風景を、
全編に渡って色鮮やかに映し出しており、
鑑賞後には清々しい印象が残るほどである。
終盤のエキセントリックなエピソードが、
物語にスパイスを加えていることは確かだが、
それはあまりに無常な人生に対する、
マーガレットなりの怒り、そして悲しみの表現なのだ。

頑固で、旺盛な反骨精神に忠実なあまり、身を滅ぼしていく女は、
まさにヘレナのはまり役。
本作でもキャラクターにイキイキとした生命力を吹き込んでおり、
いくら変人ぶりを発揮していても、何だか憎めない。
ホント、くだらないパッケージに騙されず、もっと早く見ておけば良かった!

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