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映画はエンターテインメントでありつつも、アートフォームであって欲しいと願っています。    同じような気持ちで映画を観ているひとの慰みになれば幸いです★
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原題:Stage Fright
製作年:1950年
製作国:アメリカ/イギリス
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ジェーン・ワイマン、マレーネ・ディートリッヒ、
リチャード・トッド、アラステア・シム



_________________________________

ヒッチコックといえば「サスペンスの神様!」と即答されそうで、ややうんざり。
それゆえ作品をあまり観てこなかったのだが、
本質的に人間のダークサイドにこだわり続けた監督なので、
もっとチェックしておかねば、と最近思い直している。
とりわけこの作品にはディートリッヒが出演しているので、興味が湧いた。
そのキャリアの中では後期にあたる作品で、実質助演の扱いだが、
したたかな悪女という役柄は、彼女の十八番。
特にビッチをかますシーンで、冷たい美しさが光り輝く。

ストーリーは、大どんでん返しとまでいかないものの、
やはりひと筋縄では行かない結末を用意してくれているのが、スリリング。
登場人物ひとりひとりの性格が、
どこか御都合主義的なところにヒッチコック流の皮肉が込められており、
同時期に旺盛を極めたフィルムノワールの諸作品とも、共通点が感じられる。
おせっかいで芝居っ気たっぷりなヒロインを中心に展開する本作だが、
彼女がかばおうとする男を主人公に据えていれば、
後年フランスでの評価は、もっと高まったかもしれない。
物語の終盤でふたりの目元だけに焦点を当てる不気味なライティングも、
緊張感たっぷりでよかった。

ヒッチコックはアメリカの監督だと思い込んでいたのだが、
イギリス人で、そのキャリアも生れ故郷からスタートしている。
英米の共同製作である本作には、
アメリカ出身(またはハリウッドを活動の拠点にしている)の俳優と、
イギリスやスコットランド出身の俳優が混在しており、
純粋なアメリカ映画には登場しなさそうなキャラクターが散見されるのが、面白い。
またヒロインの両親の美しい英語の発音に、
うっとりと聞き惚れてしまった。

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