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30代の編集者/ライター。ゲイ。映画、音楽大好きですが、仕事では書く機会がなく...。ので、こちらでは趣味全開にしちゃいます。
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映画はエンターテインメントでありつつも、アートフォームであって欲しいと願っています。    同じような気持ちで映画を観ているひとの慰みになれば幸いです★
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原題:The girl can't help it
製作年:1956年
製作国:アメリカ
監督:フランク・タシュリン
出演;トム・イーウェル、ジェーン・マンスフィールド、
エドモンド・オブライエン、ジュリー・ロンドン、
ファッツ・ドミノ、リトル・リチャード、アビー・リンカーン



__________________________________

伝説のB級グラマー女優、ジェーン・マンスフィールド。
豊満な肢体だけが武器の、
セレブ願望に取り憑かれたアッパラパー女とされているが、
若くして死亡しており(またその死に方も派手)、
その半生を面白おかしく語る向きも多いので、
真偽のほどはよくわからない。
5ヶ国語を操る才女だったともいうし...。

同時代にはすでにマリリン・モンローが成功しており、
世間の関心を惹くために、
より際どい亜流に乗るしかなかったと思われるが、
フォックスと契約していた何年かの間にも、作品には恵まれずじまい。
その割に人々の記憶に残っているのだから、
まぁ色々、よく頑張った方だろう。

そんな前評判(?)だけが僕の中にあり、
彼女の作品を一度見てみたいという興味は高まっていたのだが、
旧作DVD化の波に乗り、近年ようやく何本かのソフト化が実現。
この作品は、彼女の出演作の中でも出来のいい部類らしい。

しかし、あまりにも待たされたせいなのか、
そのグラマーぶりを強調するキャンプな演出
(彼女が通り過ぎると、牛乳瓶が沸騰したりする)が、
全然物足りなく感じられる。
50年代のメジャー作品なんだから、まぁ当り前なんだけど(笑)。

ストーリーは音楽業界を舞台にしており、
当時の人気歌手であるリトル・リチャード、ジュリー・ロンドンらが、
本筋とあまり関係ないところでPVよろしく、
総天然色の貴重な歌唱シーンを披露している。
フランス映画の『アイドルを探せ』によく似た作りだが、
真似されたのはこちらの方だろう
(映画としては『アイドルを探せ』の方が断然面白いけど)。

しかし、戦後の時期にあたるこの時代のアメリカ娯楽映画では、
女性の地位が逆戻りに低くなっている。
ジェインのような女優は、その典型的な生贄といった趣。
本作ではまだ心情のある役どころだが、
同時期にDVD化された、ケイリー・グラントと共演の
『よろめき休暇』での扱いといったら、ピエロよりひどかった。
映画自体も白人ノンケ男礼賛の、
プロバカンダ映画に毛の生えたような出来栄えで、
観るだけ時間の無駄。絶対におススメしない。

『お熱いのがお好き』辺りのマリリン・モンローも
ポルノ女優まがいの扱いに甘んじていたが、
ジェ―ンの場合、そうした役回りを進んで
引き受けているように見えるのが、救いといえば救い。
これは本人生来の明るいキャラクターによるものなのかもしれない。
また本作に本人役で出演しているジュリー・ロンドンが
劇中で「ただの美人がいまじゃ大歌手」
呼ばわりされていたりして...。
よく許したもんだよね。これも時代か。

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