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30代の編集者/ライター。ゲイ。映画、音楽大好きですが、仕事では書く機会がなく...。ので、こちらでは趣味全開にしちゃいます。
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映画はエンターテインメントでありつつも、アートフォームであって欲しいと願っています。    同じような気持ちで映画を観ているひとの慰みになれば幸いです★
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「リーマンショック」を「サラリーマンショック」のことだと思っていた
僕ですが、ここのところ映画のおかげでだいぶ勉強しました。
ということで今回は「2008年の金融危機~米大統領交代」を
直接/関節的テーマにする4つの作品を紹介。

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★『クィーン・オブ・ベルサイユ』
原題:The Queen of Versailles
製作年:2012年
製作国:アメリカ・オランダ・イギリス・デンマーク
監督:ローレン・グリーンフィールド



保養地に整備した一流ホテル並みの設備を誇る居室を、
期間貸しで複数の家族にローン販売しながら巨万の富を築いた男と、
その家族を追うドキュメンタリー。

恐ろしく成金趣味的な個人宮殿を建造中にリーマンショックが発生し、
銀行の融資がストップしたことで、
彼らの生活が暗礁に乗り上げていくさまを克明に記録している。

この作品の面白さは現代アメリカに生きる富豪の生活を覗き見れること。
そして窮地に立たされたことで浮き彫りになる、
彼らのパーソナリティとその意外な豊かさにある。

一代で富を築いた男の偏屈さ。
そしてその愛を独占したことで、あらゆるものを手に入れた女の天真爛漫さ。
下心の有無にかかわらず、
ぜひお近づきなりたいと思わせる彼らの生活への興味は、尽きることがない。

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★『キャピタリズム~マネーは踊る』
原題:CAPITALISM: A LOVE STORY
製作年:2009年
製作国:アメリカ
監督:マイケル・ムーア



金融危機がどのような仕組みで発生したのかを
わかりやすく説明する、新書のようなドキュメンタリー。

金融危機→国税による銀行救済→オバマ当選の流れを時系列で追い、
資本主義と愛国主義を盲信するあまり、
徹底的に吸い上げられた、哀れなアメリカ一般市民の受難を映し出していく。

ラスト30分に見られる、政権交代後のカタルシスは、まるでフィクションのよう。
こんなドキュメンタリーがあると、もう映画は必要なくなってしまうかもしれない。
没落のはじまった国はドラマの現場であり、またその連続なのだ。

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★『マージン・コール』
原題:MARGIN CALL
製作年:2011年
製作国:アメリカ
監督:J・Cチャンダー
出演:ケヴィン・スペイシー、ジェレミー・アイアンズ、ポール・ベタニー、
デミ・ムーア、サイモン・ベイカー、ザッカリー・クイント



サブプライムローンの破綻前夜を描くフィクション。
脚本のみに興味があったが、期待は裏切られない内容だった。
企業の子飼いと、まだ常識的な感覚を残す人間たちが等しく窮地に立ち、
さまざまに葛藤しながら利害をぶつけ合う資本主義の縮図が、静かに描かれていく。

美しい男たちがパワーゲームに明け暮れる姿は、目の保養に。
最もケヴィン・スペイシーとサイモン・ベイカーに限った話だが。
やはり究極のメンズファッションは、美しい肉体とそれを覆うスーツだね。

画面的には淡々とした撮り方で、特に映画的な工夫はない。
強いて挙げれば、マンツーマンの会話シーンが重層的に織り込まれており、
編集の段階でさまざまな角度/カメラのショットが繋ぎ合わされていた。

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★『アゲンスト8』
原題:The Case Against 8
製作年:2013年
製作国:アメリカ
監督:ベン・コトナー、ライアン・ホワイト



オバマ当選の狂騒の影で、密かに通過したカリフォルニア州の「提案8号」。
一度は合法と認められた同性婚を再び禁止にすること
主眼に置いた州憲法修正案だ。

この動きに訴訟というかたちで真っ向から取り組んだのが、
アメリカきっての敏腕弁護士のふたり。
かつてはブッシュ/ゴアの両陣営で敵味方に分かれたふたりが、
LGBTのために夢のタッグを結成するというお膳立てだけで
即座にタイトルマッチが組めそうだ。

数年に渡る裁判の果てに勝訴し、婚姻を実現したふた組のカップル、
そしてすぐ後に続いた複数のLGBTカップルの笑顔が、闘いの意味を物語る。

本作は2014年の「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」で上映されたドキュメンタリーだが、
一般公開の予定はないらしい。
見逃した僕は知人の厚意により鑑賞の機会を得たが、
渋谷区の動きもあることだし、今から配給を検討しても決して遅くはないと思うのだが、
日本の映画会社様。

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